まつりの遺伝子
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まつりの遺伝子

鹿兒島神宮初午祭かごしまじんぐうはつうまさい

開催日

2023年2月12日(日)

開催地

鹿児島県霧島市 鹿兒島神宮

日本テレビ「まつりの遺伝子」 2月5日放送

「鹿兒島神宮初午祭」みどころ紹介 2023年2月12日 開催

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みどころ

旧暦の1月18日を過ぎた最初の日曜日に鹿児島県霧島市の鹿兒島神宮で開催される初午祭には470年以上の歴史があります。

家内安全・五穀豊穣・畜産奨励・商売繁盛・厄払いなどを祈願する南九州に春の訪れを告げるお祭りです。

初午祭で奉納される「鈴かけ馬踊り」は、太鼓や三味線の音に合わせて鈴を鳴らしながら、20数頭の奉納馬と約2,000人の踊り連が一体となり踊ります。

この「鈴かけ馬踊り」は、2002年「薩摩の馬踊りの習俗」として、国の『記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財』 に選択されました。

 

 

鈴かけ馬踊り

 

 

首にたくさんの鈴をかけ、鞍(くら)に花などの飾りなどをつけた奉納馬が、太鼓や三味線などに合わせて、小刻みにステップを踏んで、時に大きく跳ねて踊ります。

前脚や後ろ脚を蹴って鈴をシャンシャンと鳴らし、踊りながら参道を練り歩く奉納馬の後ろには、踊り連が数十人います。

合計20数頭の奉納馬と約2,000人の踊り連が一体となり、踊りを奉納する姿は圧巻そのもの。

毎年、県内外から10万人もの参詣者が訪れます。

 

 

 

かつて馬踊りには、牛馬をはじめとする家畜の安全・多産を祈るとともに、農作物の豊作や家庭の病気や災いを祓う意味がありました。

元来は農民主体のお祭りで、農耕馬に踊る練習をさせ出場していたそうです。

 

 

馬が踊る「鈴かけ馬踊り」には唄があり、その歌詞は鹿児島弁のわかる人にとっては絶妙な唄いまわしだそうです。

 

「鈴かけ馬踊り」歌詞

1番  さても見事な 八幡馬場よ 鳥居にゃお鳩が巣をかける

2番  加治木 重富 越ゆれば吉野 吉野越ゆれば カゴのシマ

3番  オハンナ気がこめ 柳の葉より 太かバショウ葉の気を持ちゃれ

囃子「新川橋の石じゃ おこせばがねじゃ がねのなま焼きゃ そっそのもとじゃいが」

4番  花を千本 よせてもみたが オハンを見るよな 花はない

5番  桜島から 嫁じょをもろた ビワやミカンは たえやせぬ

6番  小浜ダンキョに 長浜小海苔 加治木タカンバッチョ 帖佐かまげ

囃子「だんだん畠のさや豆が 一さやはしれば 皆はしる 私しゃおはんに ついてはしる」

7番  戸口立たずに ちょいと内おじゃれ 内にゃ茶もいる オゴも居る

8番  恋し小川で 鮎つるちごは 鮎はつらずに 鯉をつる

9番  お酒のむ人 花ならつぼみ 今日も咲け咲け 明日も酒

 

 

 

 

由来

 

鹿兒島神宮で行われる初午祭の由来には諸説ありますが、室町時代この地を領有していた島津貴久が鹿兒島神宮の改築工事を監督していた折、宮内で就寝していた時に見た「夢」がきっかけになったという説があります。

 

枕元に馬頭観音が現れ、この地では誰からも顧みられる存在でないことを嘆き、堂を建て祭りあげることが叶えられれば、馬頭観音がこの国を守護する約束をしたといいます。

朝になり、島津貴久が神官に「夢」のことを話してみると、神官もまた同じ「夢」を見たといいます。

更には、日秀上人(にっしゅうしょうにん)という高僧が碁を打ちにやってきた時に「夢」の話をしてみると、日秀上人も同様の「夢」を見たと言いました。

その「夢」を見た日が、旧暦の1月18日。

3人の「夢」が一致したことで1月18日を縁日とし、以後数多くの鈴かけ馬がお参りへ引き連られるようになったといわれています。

 

 

 

御神馬(ごしんめ)

 

各地区から奉納馬が参加しますが、1番最初に奉納するのはこの木田地区の御神馬です。

そう話すのは、木田御神馬保存会副会長の岩下俊男さんです。

 

 

 

この木田地区と祭りが行われる鹿兒島神宮とは深い関係があります。

ここにも書いてありますが、鹿兒島神宮の御祭神である彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の神馬を預かったという伝説や、鹿兒島神宮の御神馬をこの木田地区で飼育していたことが由来となって、現在も木田地区の御神馬が隊列の先頭となり奉納しています。

 

 

 

 

 

後継者の育成がすごく重要です。

木田御神馬保存会会長の弓場廣行さん

 

 

御神馬は初午祭のだいたい1ヶ月前から踊る練習を始めて、1週間から2週間で踊れるようになります。

私が持っている技の全てを今の若い人たちに伝えていくつもりです。

保存会には30代の若い人が4~5人いて、中には20歳くらいから手綱引きをやっている人もいます。

 

 

 

「しかし、馬がどんどん少なくなっているというのは問題です」と岩下副会長。

 

私が小さい頃は、どこの家にも馬がいました。

現在、馬がいるのは木田地区では3軒だけです。

それでも470年以上続いている伝統を絶やすわけにはいきません。

これからもこの伝統を続けていきたいと思っています。

 

 

木田の馬踊りは姶良市指定無形民俗文化財です。

開催情報

開催日
2023年2月12日(日)

 

 

開催場所
鹿児島県霧島市 鹿兒島神宮

 

 

鹿児島県霧島市の鹿兒島神宮で開催される初午祭は、毎年旧暦の1月18日を過ぎた最初の日曜日に開催されます。
初午祭で奉納される「鈴かけ馬踊り」は、太鼓や三味線の音に合わせて、20数頭の奉納馬と約2,000人の踊り連が一体となり踊ります。
この「鈴かけ馬踊り」は、2002年「薩摩の馬踊りの習俗」として、国の『記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財』 に選択されました。

 

 

住所
鹿児島県霧島市隼人町内2496-1

 

 

アクセス
車/東九州自動車道「隼人西インター」より約5km
電車/JR日豊本線・JR肥薩線 隼人駅から徒歩で約10分

 

※鹿兒島神宮周辺の道路は交通規制が敷かれるため、混雑が予想されます。
ご来場の際は、公共交通機関をご利用ください。
交通規制のお知らせ(PDF:1,769KB)

 

 

詳しくは、初午フェスホームページをご覧ください。

アクセス