まつりの遺伝子
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まつりの遺伝子

久原の大念佛くばらのだいねんぶつ

開催日

2022年12月1日(木)

開催地

佐賀県伊万里市 山ン寺(やまんてら)遺跡

「久原の大念佛」みどころ紹介 2022年12月1日 開催

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みどころ

久原の大念佛は、佐賀県伊万里市の久原(くばら)地区に伝わる念佛踊りです。

毎年12月1日に行われる山ン寺(やまんてら)例祭の中で、この久原の大念佛と脇野(わきの)の大念佛が、隔年ごとに行われます。

 

大念佛とは、念佛を唱えながら、太鼓や鉦(かね)を打ち鳴らして舞う芸能のことで、佐賀県内では東山代(ひがしやましろ)と山代町にだけ伝えられています。

念佛踊りは他県にもありますが、宗教儀礼だった大念佛が芸能化した直後の姿を残す、全国に例のない念佛踊りです。

1955年を最後に一度は中断していましたが、1981年に地域の人たちの努力によって復活しました。

1994年には佐賀県伊万里市の重要無形民俗文化財に指定されました。

 

 

大干ばつの際の雨乞いの最後の手段

 

 

かつてこの大念佛は、大干ばつの際の雨乞いの最後の手段として、東山代町里(ひがしやましろちょうさと)地区の青幡(あおはた)神社に奉納してきました。

干ばつのような自然災害は、御霊(ごりょう)の祟り(たたり)によって、もたらされると信じられていたため、その御霊の祟りを鎮めるために大念佛が行われました。

 

最も古い記録は、江戸時代に小城藩(おぎはん)で作成された業務日誌『小城藩日記』の中の1684年7月7日の記事・「雨乞料(あまごいりょう)」だとされています。

 

 

全国に例のない念佛踊り

 

 

久原の大念佛は、白装束の鼓役(つつみやく)4人と鉦役(かねやく)4人が交互に円陣を組みます。

中央に幌竹(ほろだけ)と幟(のぼり)を立てて数人の笛役と古老がつきます。

鼓役は直径120センチメートルあまりの幌笠(ほろがさ)をかぶります。

 

1周目は、一歩二踏みずつ行進する静かな所作で始まります。

これは御霊迎えの所作といいます。

次第に所作が大きくなり、5周目に念佛を唱え御霊の供養をします。

更には「チョーリーライ」の笛が入り、「マクリ」の笛で急調子となり激しく左転・右転します。

これは「舞踊り」と呼ばれ、御霊送りの所作といいます。

その間は鉦や太鼓も打ち続けられて踊りを終えます。

このような踊り方が、宗教儀礼だった大念佛が芸能化したあとの姿を残す、全国に例のない念佛踊りなのです。

開催情報

開催日
2022年12月1日 11:00から

 

 

開催場所
佐賀県伊万里市 山ン寺(やまんてら)遺跡

 

 

久原の大念佛は、佐賀県伊万里市の久原地区に古くから伝わる踊りです。
この踊りには御霊(ごりょう)を呼び込み、供養をして送り出すという意味が込められています。
雨を乞い平穏を願う踊りとされています。
1994年伊万里市の重要無形民俗文化財に指定されました。

 

 

住所
佐賀県伊万里市東山代町川内野字山ン寺

 

 

アクセス
車/西九州自動車道「北波多インター」から約40分
電車/JR九州・松浦鉄道 伊万里駅から車で60分

アクセス