山北棒踊り
開催日
2022年11月18日(金)開催地
高知県香南市香我美町山北 浅上王子宮「山北棒踊り」みどころ紹介 2022年11月18日 開催
この映像はキヤノンマーケティングジャパンが制作したものです。特設サイト『まつりと(https://matsurito.jp/)』もぜひご覧ください。
みどころ
白装束に青い襷(大将は紫)をかけた青年たちが、息の合った早わざで棒を打ち合う、「山北棒踊り」。
今から約300年前、領主の山内規重(のりしげ)は山北村に蟄居(ちっきょ)を命じられ、そこで家臣が暇つぶしに披露した棒術が始まりとされ、踊りというよりは武術に近く、真剣で気迫あふれる演技に圧倒されます。
また、軽わざがみごとな「車返し」や、酔漢を演じ笑いを誘う「酔うたんぼ」など、様々な表情の演目が脈々と受け継がれています。
息の合った気迫あふれる棒さばきに圧倒 「本棒(二十人棒)」・「小棒」
静寂につつまれた境内に木遣(きや)り節が響く中、山内家の家紋が入った白装束の青年20名が、長い棒を手にしながら颯爽と登場。
10名ずつ分かれて対峙し、「サイ、サイ」という掛け声に合わせて力強く棒を打ち合います。
棒は樫の木で長さは6尺(約1.8m)、重さは約1kgと非常に取り扱いが難しいもの。
陣形を整えながら、一糸乱れぬ連携で繰り出される棒術の数々は、迫力の中にも華々しさを感じます。
「本棒(二十人棒)」につづいて披露される「小棒」は、2人1組による演技。
面切り(かわきり)、ひし、つき、花、飛びの5通りの技が伝承されています。
棒を手に対峙する姿は、まさに真剣勝負そのもの。手に汗握る攻防が、目の前で繰り広げられます。
また、地元山北の小学生による「小棒」も披露されます。
息を合わせた演技の伝承が、地域の絆を深めています。
様々な表情を見せる演目に魅了 「車返し」・「棒返し」・「酔うたんぼ」
山北棒踊りでは、迫力のある棒術だけではなく、様々な技が伝承されています。
「車返し」は、2人1組で腰に固く結んだ襷をつかみ合い、「ホイショ」の掛け声に合わせて回転し、車が進んでいく技。
「棒返し」は、背中合わせの2人1組が1本の棒を頭上に持ち上げ、相手を背中越しに投げ飛ばしながら進んでいく技。
勢いにのって連続で回転ができると、一斉に拍手が巻き起こります。
「酔うたんぼ」は、その名の通り、お酒に酔った2人の青年による棒の打ち合いです。
酔っぱらっているとはいえ、その棒さばきは研ぎ澄まされたもの。
酒の入った一升瓶や、藁に包まれた鯖寿司を奪ったり、参拝客に酒を振る舞うなど、合間に見せるユーモラスな仕草もみどころです。
「どんなに酔っていても棒は打てる」と、回転したり飛び上がりながら棒を打ち合う様子は圧巻です。
みどころが溢れる浅上王子宮の秋祭り 「浦安の舞」・「獅子舞」
山北棒踊りが奉納される浅上王子宮の秋祭りでは、棒踊りの他にも様々な演目が披露されます。
地元山北の小学生の女児による「浦安の舞」や、ハナ(天狗)と獅子による「獅子舞」など、多様な伝統芸能を楽しめる祭りとなっています。
どれも息を合わせることが重要な芸能となっており、その伝承を通じた地域の一体感を垣間見ることができる祭りです。
開催情報
開催日
2022年11月18日(金) 「浅上王子宮の秋祭り」にて奉納
開催場所
高知県香南市香我美町山北 浅上王子宮
白装束に青い襷姿の青年が、見事な統率のもと長棒を力強く華麗に打ち合う、「山北棒踊り」。
約300年前に披露された棒術が始まりとされ、その気迫を今に受け継ぐ貴重な芸能です。
1963年に高知県保護無形民俗文化財に指定。
住所
高知県香南市香我美町山北 (浅上王子宮)
アクセス
車 / 高知東部自動車道「高知龍馬空港インター」より約20分
電車 / 土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線 「のいち駅」よりバス・徒歩で約20分