御面渡御祭
開催日
2022年12月20日(火)開催地
愛媛県東温市牛渕・浮嶋神社、愛媛県東温市野田・徳威三嶋宮(とくいみしまぐう)みどころ
愛媛県東温市牛渕の浮嶋神社と愛媛県東温市野田の徳威三嶋宮(とくいみしまぐう)では、毎年12月20日にご神体「雨乞い三面」を受け渡す御面渡御祭が行われます。
地域の人々には「ごめんさん」といわれ親しまれています。
このご神体の渡御は300年近く続く伝統祭事。
「雨乞い三面」は、2004年に東温市の有形文化財に指定されました。
隔年で相互に
浮嶋神社と徳威三嶋宮では、伊予の守護職だった河野家から伝わる三体の御面「雨乞い三面」を、毎年12月20日に1年ごとに隔年鎮座で祀っています。
御面渡御祭の当日は「雨乞い三面」が鎮座している神社に、両神社の神職・宮総代・関係者が後に続き、受け渡す神社まで約1.5kmを行列します。
本年度は浮嶋神社から徳威三嶋宮へ渡御します。
「雨乞い三面」が到着した神社では、神事を行い祭事は終了します。
12月20日から1年間、大切に祀られます。
由来
古くから「雨乞い三面」は、「三社御面(さんじゃごめん)」や「ごめんさん」などといわれ、雨乞い・雨止めの神として尊崇を集めました。
この「雨乞い三面」が、隔年鎮座で両神社を行き来するようになったのは、面の所有について様々な変遷(へんせん)があったためです。
その昔、今治で河野家がお能遊びをしていた時に、海上に浮かぶ小舟が現れその中に三体の御面があり、海神からの賜りものとして受け取り河野家の所有となります。
しかし河野家滅亡の後、三体の御面は相原家に伝わります。
相原家は「尊貴なるが故に社(やしろ)に籠(こ)め置く」として神社に祀り、「御面雨乞い」の命を受けるようになりました。
相原宗俊は1669年、家督のすべてを長男・宗平に譲りますが、「わし一代に限り御面を預かり置く」と宗平に申し渡し、社を移します。
1705年、宗平は父の遺言書をもとに「御面請け取る可く申す」と返還を要求しますが、応じず寺社奉行に訴えることとなりました。
1732年、寺社奉行から「極月二十日をもって両社で一年替えにお祀りせよ」との裁定がくだります。
それから現在までの約300年の間、毎年12月20日を御面渡御祭と定め、浮嶋神社と徳威三嶋宮の間を渡御するようになりました。
※寺社奉行 御面御定書
雨乞い三面
この「雨乞い三面」の作者は不詳で、鎌倉から室町期の作とみられる木製の御面です。
三面とも儀式に使われる翁面(おきなめん)で、表筒男命(うわつつおのみこと)・中筒男命(なかつつおのみこと)・底筒男命(そこつつおのみこと)からなります。
愛媛県東温市の重信町教育委員会が発行している「重信(しげのぶ)のむかし話」には、雨乞い面の由来が記録されており、三体の御面を使った雨乞いは「どんな大ひでりでも、かならず雨が降った」と伝えられています。
開催情報
開催日
2022年12月20日(火)
開催場所
愛媛県東温市 浮嶋神社・徳威三嶋宮(とくいみしまぐう)
愛媛県東温市牛渕の浮嶋神社と愛媛県東温市野田の徳威三嶋宮(とくいみしまぐう)では、毎年12月20日にご神体「雨乞い三面」を受け渡す御面渡御祭が行われます。
地域の人々には「ごめんさん」といわれ親しまれています。
このご神体の渡御は300年近く続く伝統祭事。
「雨乞い三面」は、2004年に東温市の有形文化財に指定されました。
住所
愛媛県東温市牛渕584(浮嶋神社)
アクセス
車/松山自動車道「松山インター」から約7km
電車/伊予鉄道横河原線 牛渕駅から徒歩約10分