石見神楽
開催日
2022年11月26日(土)開催地
島根県浜田市 長澤神社日本テレビ「まつりの遺伝子」 11月13日放送
「石見神楽」みどころ紹介 2022年11月26日 開催
みどころ
石見神楽(いわみかぐら)は、島根県西部の石見地方に古くから伝わる伝統芸能です。
日本神話を題材に、独特の哀愁あふれるお囃子、表情豊かな面、そして豪華絢爛な衣裳を身にまとい演舞されます。
地域の娯楽として秋祭りや例祭の前夜祭などで演じられてきましたが、現在では年間を通じて石見地方の各地で見ることができます。
2019年には日本遺産に登録されました。
30を超える演目
石見神楽の演目には「儀式舞」と呼ばれる神様へ祈りを捧げる舞と、「能舞」と呼ばれる豪華な衣裳や面を付けた神や鬼が神話に沿ったストーリーを舞うものと2種類あります。
演目の数は30を超えます。
11月26日(土)に長澤神社の秋祭りで奉納される石見神楽長澤社中による演目をいくつか紹介します。
・大蛇(おろち)
高天原を追われた須佐之男命(すさのおのみこと)が、出雲の国 斐伊川(ひいかわ)にさしかかると、嘆き悲しむ老夫婦と8姉妹の末っ子・稲田姫に出会います。
理由を尋ねると、八岐の大蛇(やまたのおろち)が毎年現れ、既に7人の娘がさらわれ、残ったこの稲田姫もやがて、八岐の大蛇にさらわれてしまうと言いました。
一計を案じた須佐之男命は、種々の木の実で醸した毒酒を飲ませ、八岐の大蛇が酔ったところを退治します。
そのときに大蛇の尾から出た剣を『天の村雲の剣』(あめのむらくものつるぎ)と名づけ、天照大御神(あまてらすおおみかみ)に捧げ、稲田姫と結ばれます。
・恵比須(えびす)
美保神社(みほじんじゃ)の御祭神・恵比須様が、磯辺で釣りをしている姿を舞ったものです。
にこやかに鯛を釣る恵比須様の様子を面白おかしく表現した心の和む演目です。
恵比須様は昔から漁業や商業の神様として崇拝されています。
コミカルな動きをする恵比須様は、子どもたちにも大人気です。
・塵輪(じんりん)
第14代天皇・帯中津日子(たらしなかつひこ)が、異国より日本に攻め来る数万騎の軍勢を迎え撃ちます。
その軍勢の中には、翼があり黒雲で飛びまわる「塵輪」という悪鬼が、人々を害しています。
それを聞いた天皇が自ら、天の鹿児弓(あめのかごゆみ)・天の羽々矢(あめのはばや)をもって退治します。
この演目はスピーディーで迫力ある決戦がみどころの演目です。
・天神(てんじん)
学問の神として全国に知られる菅原道真(すがわらみちざね)の神楽です。
右大臣・菅原道真は、左大臣・藤原時平(ふじわらのときひら)にだまされ、太宰府へ左遷(させん)されます。
その後に藤原時平は39歳の若さで死んでしまい、その一党も次々に死んでしまいます。
これは菅原道真のしわざであると考えられ、神楽では菅原道真が藤原時平と戦うように創作されています。
激しい太刀での対決が繰り広げられ、手に汗握る展開。
衣裳も数回早変わりし、終盤に向かうほど華々しくなる演目です。
六調子・八調子(ろくちょうし・はっちょうし)
明治時代、政府が神職の演舞を禁止したことにより、神楽は神職から氏子(民間)に受け継がれました。
その中で神楽改正の影響を受けたものが「八調子」、影響を受けなかったものが「六調子」と呼ばれています。
「八調子」神楽は早いテンポでスピード感があり、多くの団体が受け継いでいます。
「六調子」神楽は農作業での動作が“型”となっており、腰を落としゆっくりと重厚に舞うのが特徴で、石見神楽の原型として大元神楽(おおもとかぐら)ともいわれ、文化的にも貴重です。
継承
石見神楽を演舞するのは、石見で仕事を持ち、石見で暮らす人々です。
神楽を見て育った石見の子どもたちにとって、神楽舞台で演舞する父親や近所の人々は憧れの存在となります。
代々親子で神楽を舞う家庭、神楽が自分の人生そのものと語る人、それを支える地域の人々。
石見に住む人々にとって、石見神楽は日常生活の一部となり、脈々と受け継がれている伝統芸能なのです。
開催情報
開催日
2022年11月26日(土) 19:30~24:00(予定)
開催地
島根県浜田市 長澤神社
出演
石見神楽長澤社中
島根県西部の石見地方に古くから伝わる伝統芸能・石見神楽。
日本神話を題材に、独特の哀愁あふれるお囃子、表情豊かな面、そして豪華絢爛な衣裳を身にまとい演舞されます。
30を超える演目があり、石見地方では年間を通じて見ることができます。
2019年 日本遺産に登録されました。
住所
島根県浜田市長沢町1652-6
アクセス
車/中国横断自動車道・浜田自動車道「金城スマートインター」から約12km
電車/ JR山陰本線 浜田駅から約25分(1.8km)