長谷寺のだだおし
開催日
2023年2月14日(火)開催地
奈良県桜井市初瀬 長谷寺みどころ
大きな面の3匹の鬼が大松明と共に暴れのたうち回る、大和を代表する火祭り、「長谷寺のだだおし」。
2月8日から行われている「修二会(しゅにえ)」の締めくくりとして行われる、鬼追いの儀式です。
国宝でもある本堂を舞台に、参拝者の目の前で繰り広げられる大松明と鬼の競演は迫力満点。
鬼や災いを追い払い、新たに春を呼び込む地域に根差したお祭りです。
悠久の歴史を感じさせる、伝統的な「悔過」の行事。
大和の地に春を呼ぶ一大火祭り、「長谷寺のだだおし」。
まずは鳴り響く鈴の音と共に、重要文化財である399段の登廊(のぼりろう)を悔過導師(けかどうし)が登ってきます。
国宝である本堂に進み、経を唱えた後に、足を地面に打ち付けながら本堂を3周走る、「悔過」の行事が始まります。
その後、閻魔大王より授かったとされる檀拏印(だんだいん)他、7つの秘宝が入った唐櫃(からびつ)が入堂。
秘宝が丁寧に供えられ、宝印が押し奉られると、この儀式に前後して、太鼓・法螺貝が堂内に鳴り響きます。
赤・青・緑色の3匹の鬼の登場です。
参拝客の間近で火の粉が舞う、鬼と大松明の迫力の競演。
太鼓と法螺貝が鳴り響く中、3匹の鬼たちは棍棒を手に暴れ回ります。
すると僧侶が、四手(しで)の枝に挟んだ牛玉札(ごおうふだ)を持ち、鬼を堂外へと退散させます。
牛玉札の法力で堂外に追い出された3匹の鬼は、大きな松明を手に苦しみのたうち回ります。
大松明は、長さ4.5m、重さ120kgという巨大なもの。
時に激しくぶつかり合い、火の粉を散らしながら進む大松明は、迫力満点。
参拝客の間近まで松明の炎が迫りますが、火の粉を浴びると無病息災で過ごせるといわれ、鬼や松明の迫力に負けてはいられません。
最後に、巨大な面の赤鬼が満を持したかのように登場。大迫力でのたうち回った後、何処ともなく退散していきます。
鬼や災いを祓い、新たな幸せを迎え入れる、地域に根差した祭り。
燃え残った松明は縁起物として参拝者に振る舞われます。
また、檀拏印を直接額に押印してもらうこともでき、一年の無事を祈念します。
豪快な火祭りにより災いを追い払い、大和の地は新しい春を迎え入れます。
開催情報
開催日
2023年2月14日(火)
開催場所
奈良県桜井市初瀬 長谷寺
鬼と大松明が迫力の競演。大和を代表する火祭り、「長谷寺のだだおし」。
その起源は約1300年前まで遡り、寺の開祖が病気の際、閻魔大王からのお告げで宝印を授かり、それを用いて加持祈祷を行ったことが由来とされています。
2004年に長谷寺本堂が国宝に指定。
住所
奈良県桜井市初瀬731-1 (長谷寺)
アクセス
車 / 名阪国道「針インター」より約25分
電車 / 近鉄大阪線 「長谷寺駅」より徒歩で約15分