南京町春節祭
開催日
2023年1月22日(日・旧暦元日)・1月27日(金)~29日(日)開催地
兵庫県神戸市 中央区元町通、栄町通みどころ
旧暦で節句を祝う中国では、旧正月にあたる「春節」に、新年を祝う盛大なお祭りが催されます。
この春節の華やかさや賑わいを受け継ぎ、南京町商店街振興組合が独自に企画・スタートしたのが「春節祭」です。
今では、期間中に数十万人の人々で賑わう、神戸の冬の風物詩として定着しています。
中国春節での華麗さを受け継ぎ、南京町独自の進化を遂げた 「獅子舞」・「龍舞」
「中国獅子舞」は、邪気を払い福を呼び込む縁起物で、お祝い事には欠かせない伝統文化の一つです。
ダイナミックかつ勇壮な演舞でありながらコミカルで愛嬌ある姿が人気で、「南京町春節祭」では大人から子どもまで4団体が競演します。
地域の子どもたちが伝統を受け継ぎ、披露する場として「南京町春節祭」は欠かせない舞台となっています。
獅子舞には大きく分けて北方獅子舞(北獅:ペイスー)と南方獅子舞(南獅:ナンスー)があり、神戸の獅子舞は南獅。
南獅はカンフーの練習種目の一つでもあり、見得の切り方や足の運びなどに特色があります。
頭役と脚役の2人1組で構成され、息の合った動きにより、数々のアクロバティックな技が披露されていきます。
獅子舞は、南京町広場で披露されるほか、町中の店舗をまわり駆邪招福の舞を舞って祝儀をもらう「採青(ツァイチン)」があり、南京町内や隣接する商店街に繰り出します。
1987年第1回春節祭の目玉として企画されたのが、「龍舞」。
指導者や教科書などがなく、当初はほうきやモップを紐で繋ぎ、龍に見立てて練習していたことも。
頭部だけでもかなりの重量がある龍を操り、軽やかに舞う姿は圧巻で、この舞に一目ぼれをして舞手を志願する人もいるほどです。
衣装や化粧の違いにも注目。 中国史上の英雄たちが街をパレード 「中国史人游行」
春節祭のみどころの一つは、中国史上の英雄たちによるパレード、「中国史人游行」。
京劇の衣装と化粧によってこの世に降り立った、三国志などの英雄たちが、神戸の街を練り歩きます。
この豪華な衣装や顔の化粧(隈取)には、それぞれの物語やエピソードに纏わる意味が込められており、詳しい人になると、衣装の違いでどのシーンを表しているかが分かるといわれます。
中国の古典劇を今に伝える伝統芸能 「変臉(へんれん)」
中国の伝統芸能である「変臉」を楽しめるのも、春節祭の魅力の一つ。
演者が顔に手を当てたり、袖や扇子で顔を隠した瞬間に、臉譜(隈取)が変わるというもの。
上手な演者だと、ほんの一瞬顔を振る仕草だけで面を変えることができ、次々と変化する早業に釘付けです。
その仕組みは一子相伝の秘伝とされており、間近で体験できる貴重な機会となっています。
その他にも、様々な中国舞踊・中国音楽が楽しめたり、広場に造られた関帝祭壇での西遊記の仲間たちと写真撮影、旅行券などが当たるポチ袋くじなど、様々なみどころが溢れ、活気に満ちたお祭りです。
開催情報
開催日
2023年1月22日(日・旧暦元日)・1月27日(金)~29日(日)
開催場所
兵庫県神戸市 中央区元町通、栄町通
中国の旧暦のお正月を祝う節句「春節」をアレンジした、「南京町春節祭」。
1987年に地元の青年部が中心となり、日本一大きな龍で舞おうと企画。
自分たちの手で作り上げようと手探りの中で奮闘した結果、今では恒例行事として定着しています。
1997年に市の地域無形民俗文化財に指定。
住所
兵庫県神戸市中央区元町通1 (南京町広場)
アクセス
車 / 阪神高速道路「京橋インター」より約5分
電車 / JR神戸線・阪神電車 「元町駅」より徒歩で約5分