まつりの遺伝子
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まつりの遺伝子

筍祭たけのこまつり

開催日

2023年2月4日(土)

開催地

京都府綾部市 篠田神社

「筍祭」みどころ紹介 2023年2月4日 開催

この映像はキヤノンマーケティングジャパンが制作したものです。特設サイト『まつりと(https://matsurito.jp/)』もぜひご覧ください。

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みどころ

京都府綾部市の志賀郷(しがさと)にある篠田神社では、毎年2月4日の立春に筍祭が行われます。

参拝者が境内のお宝田(おたからでん)に生える筍の形や場所から、稲作・作物の作り方、災害の有無などを予想します。

志賀郷(しがさと)地区に古くから伝えられる「七不思議伝説」の中で現存する神事の一つであり、地域の人たちからは「筍さん」の名で親しまれています。

篠田神社の神殿は、京都府の指定文化財に登録されています。

 

 

 

 

 

筍のお刈り上げ

 

 

 

2月4日の早朝から大勢の参拝者が訪れ、筍が「どこで上がっているか」をお宝田の外から確認します。

10時30分から宮司・禰宜(ねぎ)・総代・氏子代表・来賓が拝殿に上がり、式典が始まります。

式典の後半になると宮司の先導により、お祓いを受けた禰宜の2名が、お刈り上げ道具の「三宝」を持ち、「3本のお宝(筍)」を丁寧に刈り上げます。

刈り上げられた「3本のお宝(筍)」は、神前の小祠(しょうし)に供えられます。

 

 

 

 

参拝者

 

 

 

参拝者は筍の出た場所・地形の高低・長さや太さ・色あい・曲直などをよく見て、稲作や作物の作り方・病害虫・風水害などを自分で判断し、稲の植え付け時期や品種などを考えます。

これは稲作だけでなく、農作物に対しても行います。

 

 

 

筍占いの判断基準

 

 

筍占いの書面にはこのように記されています。

 

筍さんの出る場所

正面東側の奥に上がるのが最上

お宝田の前面より後方に上がるのがよろしい

正面より左側はよくない 戌 亥の方角である

高い所に出るのは水害の恐れあり

低い所に出るのは干害の恐れあり

 

筍さんの姿、形

長くて太いのは多収穫である

短くて細いのは減収の恐れあり

色あいが悪いのは病虫害の恐れあり

曲がっているのは風害の恐れあり

筍の皮が剥がれているのは風害の恐れあり

色が良く 太くて 短いのがよろしい

元のしっかりしているのがよろしい

まっすぐに伸びているのがよろしい

 

 

判断基準を掲示した篠田神社総代の相根一雄さんに、この取り組みについてお話を聞きました。

 

 

村に伝わる神事を知って頂きたいという思いで、皆さんの目に留まるよう「占いの判断基準」や「志賀郷の七不思議」を説明する立て看板を作りました。

街道にも「筍街道」「茗荷街道」などと七不思議伝説にまつわる名前を付けました。

 

 

 

七不思議伝説

 

  

 

志賀郷に1400年頃、即ち室町時代から伝わる伝説。

古くから篤く信仰されていた5つの神社に、それぞれ植物が植えられ、それが成長し不思議な現象を起こしたことから、伝説の原型ができたとされています。

今も尚、篠田神社の「筍祭」と阿須須伎神社の「茗荷祭」という2つの神事として現存しています。

残り5つの不思議も所縁の地に形を残して置かれています。

 

 

 

伝統を継承していくために

 

篠田神社 宮司・四方義規さん

 

 

この伝統は守っていかないといけないものです。

「筍さん」の占いを伝えることは、日本の心を伝えていくことにも繋がると思います。

「筍祭」を行い、世間に見せていくことで、これからもしっかり継承していきたいです。

 

 

篠田神社 総代・相根一雄さん

 

 

志賀郷は少子高齢化が激しく、ピーク時は4000人いた住人も今では1200人ほど。

新型コロナウイルスの流行の影響も大きく、地域の活気と行事に対する熱意が削がれました。

コロナ禍に「開催すべきでない」という声も上がり、それでも式典のみを行う形で継続してきました。

今年度は正式な形で「筍祭」を行い、出店も出る予定です。

大勢の参拝者に訪れていただけると思います。

 

この伝統を継承していくためには、禰宜の確保や境内の整備など、やるべきことが多くあり、容易なことではありません。

ですが、村の行事も少なくなっている中、継承をやめるとさらに地域が沈んでしまいます。

 

科学が発達したこの世の中で、決して皆さんが「筍さん」の占いを信じているわけではないと思いますが「信じるものは救われる」。

その思いで、この伝統を継承し地域の活性化に繋げていきたいです。

 

開催情報

開催日

2023年2月4日(土)

 

 

開催場所

京都府綾部市 篠田神社

 

 

京都府綾部市の志賀郷(しがさと)にある篠田神社では、毎年2月4日の立春に筍祭が行われます。

参拝者が境内のお宝田(おたからでん)に生える筍の形や場所から、稲作・作物の作り方、災害の有無などを予想します。

篠田神社の神殿は、京都府の指定文化財に登録されています。

 

 

住所

京都府綾部市篠田町宮ノ下6-1

 

 

アクセス

車/京都縦貫自動車道「綾部安国寺インター」から約8km

電車/JR舞鶴線 梅迫駅から約7km

バス/ JR山陰本線・舞鶴線 綾部駅から「あやバス篠田桜が丘線」別所バス停で下車・徒歩3分

アクセス