遠山の霜月祭
開催日
2022年12月3日(土)~18日(日)開催地
長野県飯田市 南信濃地区・上村(かみむら)地区日本テレビ「まつりの遺伝子」 11月27日放送
「遠山の霜月祭」みどころ紹介 2022年12月3日 開催
みどころ
長野県飯田市の南信濃地区と上村地区は「遠山郷」と呼ばれ、遠山の霜月祭はこの2地区に伝わる祭りです。
かつては、冬至があり日照時間が最も短くなる霜月(旧暦11月)は、太陽が衰弱し他の全てが衰える時期と考えられていました。
その時期にお湯を奉納し、湯を浴びていただくことで、穢れ(けがれ)を祓い(はらい)再生を願う神事です。
859~876年に行われていた湯立神楽(ゆたてかぐら)が、ほぼ原型のまま伝承されているといわれています。
この遠山の霜月祭は、1979年 国の重要無形民俗文化財に指定されました。
湯立神楽
湯立神楽の舞いは、場などを祓い清める儀式的な舞いで、神話などは演じられません。
大釜で湯を沸かし、無病息災や五穀豊穣などを願う神事です。
神社内に湯釜(ゆがま)を設け、一昼夜にわたり神事や舞いを行います。
湯釜には聖なる水と火によって聖なる湯が立てられます。
この湯を自らも浴びることで、穢れを祓い再生を願うのです。
祭りはクライマックスを迎えると、天狗などの面が登場し、煮えたぎる湯を素手ではねかけます。
この素手で湯を切る荒行は、全国でも遠山霜月祭が唯一といわれています。
湯立神楽は霜月に行われることが多いことから霜月神楽とも、伊勢神宮の湯立神楽が知られていることから伊勢流神楽とも呼ばれます。
祭りと夜
祭りは夜間に行われますが、これにも重要な意味があります。
神は昼間でなく夜に迎えるというのが日本の祭りの古い形でした。
太陽が沈む夕刻の頃に神を迎え、夜を徹してもてなし、夜明けに神を返すのです。
祭りを終えて迎える日の出は、新たな太陽のよみがえりを意味します。
祭りをつとめ上げた人たちは、それを拝むことで自らの活力のよみがえりを実感するのです。
二部構成
昼夜で行われる祭りは、大きく前半と後半の二つに分けることができます。
前半は全国の神々をもてなす厳かな祭りです。
基本的には午後から祭場の祓い、神社や神の名を記した帳簿・神名帳(じんめいちょう)奉読(ほうどく)により神を迎えます。
そして、湯を立てて神をもてなし、夜中に全国の神を返します。
後半は地区の神が登場する祭りです。
地区内や神社の祭神が面となってあらわれ、村人と一体になった後に神が返されます。
開催情報
開催日
2022年12月3日(土)~18日(日)
祭りは南信濃地区が6カ所、上村地区が4カ所の計10カ所で行われ、それぞれの特徴により和田・木沢・下栗・上町の4つの系統に大別されます。
※本年度は8カ所で行われます
本年度の一般観覧については、新型コロナ対策のため制限がある場合があります。
開催時間に関しても、状況により変更がある場合がありますので、直前の情報をご確認ください。
12月3日(土) 11:00~4日(日) 6:30
集落:上村中郷
神社:中郷・正八幡宮
系統:上町
面の登場時間:4日(日) 5:00~
12月3日(土) 7:50~21:00
集落:南信濃小道木
神社:小道木/川合・熊野神社
系統:木沢
面の登場時間:3日(土) 18:45~
12月10日(土) 13:00~11日(日) 0:00
集落:南信濃木沢
神社:木沢・正八幡宮
系統:木沢
面の登場時間:10日(土) 21:30~
12月11日(日) 11:00~12日(月) 7:00
集落:上村上町
神社:上町・正八幡宮
系統:上町
面の登場時間:12日(月) 5:30~
12月13日(火) 9:00~14日(水) 3:00
集落:上村下栗
神社:下栗・拾五社大明神
系統:下栗
面の登場時間:14日(水) 0:00~
12月13日(火) 12:30~14日(水) 0:00
集落:南信濃和田
神社:和田・諏訪神社
系統:和田
面の登場時間:13日(火) 21:00~
12月14日(水) 11:00~15日(木) 6:00
集落:上村程野
神社:程野・正八幡宮
系統:上町
面の登場時間:15日(木) 4:30~
12月18日(日) 13:00~21:00
集落:南信八重河内
神社:八重河内・八幡神社
系統:和田
面の登場時間:18日(日) 19:00~
尚、毎年12月1日に中立・正一位稲荷神社(奇数年)、八日市場・日月神社(偶数年)で行われます木沢系の祭りは休止中です。
住所
長野県飯田市南信濃・上村(かみむら)遠山郷 諏訪神社など8神社
アクセス
車/中央自動車道「飯田インター」から約1時間
電車/JR飯田線 平岡駅からバスで約30分