越後浦佐毘沙門堂裸押合大祭
開催日
2023年3月4日(土)開催地
新潟県南魚沼市浦佐 普光寺(毘沙門堂)みどころ
2mを超える積雪の中、上半身裸の男衆が押し合う姿が圧巻の、「越後浦佐毘沙門堂裸押合大祭」。
特別な製法で作られる30kg超の巨大ローソクが用いられることから、「大ローソク祭り」とも呼ばれています。
祭典の行事に奉仕し賞賛の的となっていた「若者連中」は、今では「浦佐多聞青年団」として、古式に則り、厳粛かつ盛大に祭りを運営しています。
押し合う男衆の迫力に圧倒 「裸押合い」
「裸押合い」の参加者は、積雪のある中、上半身裸で毘沙門堂までの道中を練り歩きます。
4人一組で腕を組み「サンヨ、サンヨ」と声高らかに進む姿からは、熱気すら感じます。
その後、まるでその熱気を冷ますかのように、真言を唱えながら「水行」を終えた一行は、いよいよ毘沙門堂へ。
「裸押合い」の始まりです。
「裸押合い」では、内陣の上にいる団員が「まっくぞーまくぞ」の掛け声とともに木札や福餅を堂内に投げます。
参加者たちは、投げられる福物を取ろうと手をあげながら、中央真下を位置取るため必死に押合います。
上半身裸の男たちが、「サンヨ、サンヨ」の掛け声をあげながら押し合う姿に圧倒されます。
中央正面から引き上げられた人だけが、内陣に上がり毘沙門天に参拝できます。
豪壮かつ幻想的な 「大ローソク」
「越後浦佐毘沙門堂裸押合大祭」では、非常に大きなローソクが使用されています。
1本のローソクは約30~50kgもあり、その特別な製法は秘伝として今に伝えられています。
この大ローソクを掲げて練り歩く姿や、押合い中の堂内に入り込む光景は、豪壮であるとともに幻想的で、見る人を魅了します。
祭を盛り上げる 「福餅撒与(さんよ)」・「稚児行列」
日中には、福餅が撒かれる福餅撒与が行われます。
福餅を授かると1年間「除災招福」とされており、参拝者は真剣そのもの。
(子どもたちやお年寄りのために、福餅が配られる福餅配与(はいよ)も行われます。)
また、稚児行列なども行われ、祭りを盛り上げます。
この祭りは飛び入り参加することもでき、近年では県外の一般男性や外国人の姿も見られます。
激しい祭りながらも恙なく取り仕切る「浦佐多聞青年団」の活躍にも注目です。
開催情報
開催日
2023年3月4日(土)
開催場所
新潟県南魚沼市浦佐 普光寺(毘沙門堂)
「サンヨ、サンヨ」の掛け声のもと、上半身裸の男衆が押し合う勇壮な祭り。「越後浦佐毘沙門堂裸押合大祭」
約1200年前、坂上田村麻呂が除災招福を願い、村人と祝宴で士気を鼓舞したことが始まりとされています。
その後、参拝者が各地から集まり、より早く参拝しようともみ合い押し合うようになり、また祈願の心から水行するようになったことなどが混じり合い、次第に裸になる者が多くなり、今の形になったといわれています。
江戸時代のベストセラー「北越雪譜」にも、当時の祭典の様子が詳しく記されています。
2018年に「浦佐毘沙門堂の裸押合」として国の重要無形民俗文化財に指定。
住所
新潟県南魚沼市浦佐2495 (普光寺)
アクセス
車 / 関越自動車道「小出インター」または「六日町インター」より約15分
電車 / JR上越線 「浦佐駅」より徒歩で約5分