まつりの遺伝子
    文字サイズ
まつりの遺伝子

春鍬祭はるくわまつり

開催日

※本年度の開催は中止となりました。

開催地

群馬県佐波郡玉村町大字樋越地内 樋越神明宮
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像
スライダー画像

みどころ

その年の豊作を予祝して行う田遊び、「春鍬祭」。

餅を付けた榊や樫の枝を「鍬」とし、田に見立てた祭場で、「畔塗り(くろぬり)」などの稲作作業を模擬的に演じます。

鍬を家に飾ることで幸福が訪れるといわれており、祭りの最後に使用していた鍬が投げられると、観衆がこぞって奪い合います。

 

 

6つの地区が協同。地域が一体となり豊作を願う。 「春鍬祭」

 

 

「春鍬祭」は、樋越神明宮の氏子地区、原・森下・上樋越・樋越中組・樋越下組・藤川下の6地区が協同して行われます。

それぞれの地区から禰宜(ねぎ)、作頭(さくがしら)、鍬持(くわもち)などの諸役を輩出。

烏帽子(えぼし)と白張(しらはり)装束を着た鍬持たちが、鍬となる榊や樫の枝や、臼でついた餅などが入った桶を担ぎ、境内までを練り歩きます。

 

 

春鍬祭ならではの独特の所作に注目。 「畔塗り」

 

 

祭典の後、拝殿の前に竹を4本立てて注連縄を張った祭場が作られます。

鍬持や作頭たちが、「水はまだか、水をよこせ」と水を要求し始めると、田遊びのスタートです。

「水」である御神酒を呑んだ鍬持たちは、祭場を田に見立てて、昔ながらの農作業を再現していきます。

 

春鍬祭で特徴的なのは、「畔塗り」の作業。

何度も水を要求しながら、餅の付いた榊や樫の枝で出来た鍬を振るいます。

ときに、「モグラの穴ふさぎ」や「畔のゴミ掃除」などの所作を熱演。

手作業で多くの手間がかかっていた伝統的な農作業風景を垣間見ることができます。

 

 

祭りを締めくくる、餅付き鍬の争奪戦。

 

 

 

一通りの作業が終わると、禰宜が御幣と扇子を掲げ、「春鍬よーし」と叫びます。

続いて一同が、「いつも、いつも、もも世よーし」を唱和し、その年の豊作や無病息災が祈願されます。

これを3回繰り返した後、持っていた鍬が投げ上げられると、ご利益があるといわる鍬を観衆が奪い合います。

また、その後には餅やミカンの撒与もあり、お祭りを盛り上げます。

 

鍬の柄となる木の枝には、榊や樫の枝が使われています。

枝の先に付いた丸い餅が鍬の刃を、持ち手に付いた切り餅が砥石を表しているといわれています。

 

開催情報

開催日

※本年度の開催は中止となりました。

 

開催場所

群馬県佐波郡玉村町大字樋越地内 樋越神明宮

 

 

昔ながらの稲作作業を演じ、その年の豊作を願う「春鍬祭」。

起源は不明ながら、1798年刊行の書物に記載が残る、地域に古くから伝わるお祭りです。

2002年に国の重要無形民俗文化財に指定。

2013年に「神明宮春鍬祭保存会」が地域文化功労者表彰を受賞。

 

 

住所

群馬県佐波郡玉村町大字樋越412−4 (樋越神明宮)

 

アクセス

車 / 関越自動車道「高崎玉村スマートインター」より約15分

電車 / 上越新幹線 「高崎駅」よりバス・徒歩で約60分

 

アクセス