葛城流からくり綱火
開催日
2022年9月17日(土)開催地
茨城県常総市大塚戸町 一言主神社みどころ
空中に張り巡らされた綱によって操られる「からくり人形」と「仕掛け花火」が融合した、全国でも珍しい行事「からくり綱火」。
からくり綱火は、一言主神社例大祭の最後を締めくくる、全国に3箇所しか例のない郷土芸能です。
一言主神社のからくり綱火は、総本社の鎮座する葛城山にちなみ「葛城流」と呼ばれ、特に変化物が多いことで知られています。
空中を舞う人形の精巧な所作に注目 「三番叟(さんばそう)」
「葛城流からくり綱火」は3部構成。
最初に行われるのが「三番叟」です。
高さ4mほどの桟敷櫓を基点に、空中に網目のように張り巡らされた綱を巧みに操ることで、人形がまるで宙に浮いているかのように、見事な芝居を繰り広げます。
地上に目を向けると、一糸乱れぬ連携で人形を操る5人の引き手の姿が。
花火の効果的な演出で、さらに芝居が盛り上がります。
移り行く花火の美しさに酔いしれる 「仕掛け万燈」
「三番叟」に続いて行われる「仕掛け万燈」。
傘状に飾りつけられた大万燈から、花火が滝のように流れ落ち、見る人を魅了します。
回転する万燈とともに美しく広がる火の粉は、幻想的に夜空を彩ります。
万燈の上部に火が到達すると、鳳凰が火を噴きながら天空に飛翔。
火花の中を優雅に舞うその姿は、まるで火の鳥のようにも見えます。
(近年、鳳凰ではなく、人気キャラクターなどが施されることもあります。)
空中での多様な変化は必見「当日の芸題」
最後を彩る「当日の芸題」は、毎年演目が変わります。
150年以上継承されている『芸能目録之図』掲載の「安珍と清姫」、「那須与一」、「空海と文殊菩薩の智恵比べ」など67演目の中から選定。
それぞれ仕掛けやからくり、変化の趣向が凝らされ、花火とともに人形が大蛇へと一瞬のうちに変化したり、7色の火を噴きながら空中を舞うなど、どれも見どころ満点です。
上演に先立ち紹介される「口上」は近世芸能ならではの語り口で3分ほどある長尺。「東西、東西……」という「東西声」で始まる、伝統を感じる見どころのひとつです。
開催情報
開催日
2022年9月17日(土)
開催場所
茨城県常総市大塚戸町 一言主神社
一言主神社で行われる「葛城流からくり綱火」は、花火と木偶人形が空中で繰り広げる圧巻の芝居劇。
1659年に御造営の際に奉納されたのがはじまりと言われており、その後鎮守である一言主神社へ奉納されるようになりました。
1999年に「大塚戸の綱火」として茨城県の無形民俗文化財に指定。
住所
茨城県常総市大塚戸町875(一言主神社)
アクセス
車 / 常磐高速「谷和原インター」より約15分
電車 / つくばエクスプレス「守谷駅」中央西口よりタクシーで約20分
関東鉄道常総線「水海道駅」よりタクシーで約15分