舟引き祭りと巫女舞
開催日
2023年3月21日(火)開催地
福島県耶麻郡磐梯町 磐梯神社みどころ
まだ雪が残る中、東西に分かれて木舟を引き合う勇壮な祭り、「舟引き祭り」。
伝統的な衣装に身を包んだ少女たちが、古式にのっとった舞を披露する、「巫女舞」。
可憐な舞から迫力の綱引きまで、様々な表情の伝統行事を一度に堪能することができます。
雪景色の中、白熱した舟の引き合いに熱狂。 「舟引き祭り」
米俵を載せた木舟を綱で引き合い、その年の作柄を占う、「舟引き祭り」。
雪が降り積もる中で行われることもある、日本でも珍しい綱引きです。
引き合う舟は、「飯舟(いいふね)」と呼ばれる木舟に米俵を3俵積み重ね、幣束(へいそく)を立てたもの。
舟の両端に2本ずつ綱をつけ、参加者が東西に分かれて引き合います。
計3回引き合い、東が勝てば豊作、西が勝てば米の値段が上がるといわれています。
勝負の判定は、面をつけた神職、すなわち「磐梯明神」が直接行います。
神がその場に姿を現して判定をすることは、極めて珍しいものです。
また、当日に綱の引き手として参加することができるなど、誰もが楽しめる伝統行事となっています。
少女たちが、古式ゆかしい可憐な舞を披露。 「巫女舞」
舟引き祭りに先立って、この地区に伝承される「巫女舞」が奉納されます。
舞手は中学生までの少女たち。4人1組となって舞を披露します。
巫女舞は三つの舞で構成されており、それぞれ「榊(さかき)の舞」「弓の舞」「太刀の舞」。
舞によってそれぞれ衣装や採物(とりもの)が異なり、雅かつ情趣ある舞に魅了されます。
また、太鼓や小鼓、笛からなる伝統的なお囃子の心地よい音色に、悠久の時を感じることができます。
新たに生まれた郷土芸能。 「磐梯明神太鼓」
祭りでは、「磐梯明神太鼓」も披露されます。
これは、新しい郷土芸能として平成2年に創作されたもの。
時折バチを大きく振り上げる動作などが取り入れられた、力強い演奏を楽しむことができます。
また当日には、会津磐梯町そば協会による「そばの振る舞い」も行われています。
開催情報
開催日
2023年3月21日(火)
開催場所
福島県耶麻郡磐梯町 磐梯神社
木舟を綱で引き合い、その年の作柄を占う、「舟引き祭り」。
少女たちにより、伝統的な舞が奉納される、「巫女舞」。
1200年の歴史を誇る慧日寺の伝統行事で、明治に入って磐梯神社に受け継がれたといわれています。
2005年に「磐梯神社の舟引き祭りと巫女舞」として県の重要無形民俗文化財に指定。
住所
福島県耶麻郡磐梯町大字磐梯字並杉5300 (磐梯神社)
アクセス
車 / 磐越自動車道「磐梯河東インター」より約5分
電車 / JR磐越西線 「磐梯町駅」より徒歩で約25分